■ 間違いだらけの事業計画

最近の開発事業の傾向でもふれましたが現在の事業計画図では無責任な計画、根拠のない計画が本当に多く見られます。俗に言う「漫画みたいな絵」と言う計画図があふれかえっています。
起伏の激しい丘陵部の計画地で事業区域内いっぱいに区画設定がされており。
見事なまでに宅地が並んでいます。隣地との取り合いがまったく考慮されておらず、周囲には1つの擁壁も見あたりません。隣地とのすりつきはどう考えているのでしょうか。土地利用は軽く70%を越え非常に「おいしい計画」に見えます。
このような計画図がいったいどこから出てくるのでしょうか。

大抵の場合このような計画図は造成計画の経験ない所から持ち込まれます。
そのような計画図面が事業主様に持ち込まれ、そのまま事業計画が進んでしまうケースが多々あります。そして、事前協議の段階で行き詰まるのが典型的なパターンです。


 ■ 図面を見るときのチェックポイント (こんな図面にご用心)

事業主様には色々な計画図が持ち込まれていると思いますが、その中には危ない図面もまざっていることでしょう。
我々からすれば見るに耐えない詐欺紛いの図面もあります。事業主様もそういった計画にだまされないように十分に注意してください。

きっちりと整合性の取れた計画図と危ない計画図を見分けるポイントをご紹介します。
造成計画図はウソを丸裸にする。」危ない図面か正当な図面かは造成計画図を見れば一発でわかります。ぶっちゃけた話をすると道路幅員や区画の絵柄はなんとでもごまかせます。それっぽい絵はいくらでも描けます。しかし、高低差だけは絶対にごまかせません。
造成計画図を見られると、すぐにごまかしがバレてしまいます。
ですから事業主様もまずは造成計画図で計画の善し悪しを判断されると良いでしょう。
造成計画を判断されるときのチェックポイントは次の様なところです。

まずは、隣地との取り合いです。区画と現況との取り合いはどうなっているでしょうか。
平坦な市街地であれば現況とすりついている計画でも問題ないでしょうが、丘陵部での計画では現況との高低差は必ず何かしらの処理が必要です。法面で処理しているのか、擁壁で処理しているのか、方法はいくつか考えられますが、何の処理もされていない図面はまず危ない図面と思っていいでしょう。
次に、何か高低差の処理が施されていてもそれが正当な物であるかどうかです。法面や擁壁の絵柄は入っている。しかしそれが本当に適切なのか。よくよく見ると施工不可能な擁壁であるとか、法勾配に無理のある法面や小段処理のされていない法面である等々。
次にチェックするポイントは道路勾配です。道路の計画高と距離を当たればすぐに道路勾配はわかります。9%を越えていないかどうか、ここも重要なポイントです。(9%以上の道路勾配は原則認めれていません。)

こんな図面は危険度大!

1.計画と現況(隣地)の取り合いが曖昧である。全く処理がなされていない。
2.図面に計画高が入っていない。
3.現況高がわからない。
4.土地利用率が以上に高い。


 ■ 土木はケースバイケース

事業主様からすると開発事業において土木計画も建築計画も同一ものとして、とらえられがちですが、実際はまったく異なった計画と考えられるべきです。
土木計画と建築計画が似ても似つかない理由に1級建築士という資格があって、1級土木士という資格がないことからもわかると思います。何故、1級土木士という資格がないか不思議に思われたことはないでしょうか。
本当の理由は実際の所わかりませんが、土木計画というのがそれだけケースバイケースであることが理由の1つであると思います。全国共通の明確な基準が存在しないのです。

建築計画というのは法律で言う「安全と見なされた宅地」に計画されます。
安全が保証されているため建築基準法という法律1本にすべての基準が盛り込まれて処理されます。
開発完了検査が終了しないと建築確認を提出できないのもこの為です。検査が終了するまで安全な宅地とは見なされないからです。
極端な話、建築計画は北海道で計画する場合も、沖縄で計画する場合も同様の計画でOKな訳です。
しかし、土木計画の場合、その安全な宅地を造るので、どうしてもケースバイケースになってしまします。平坦な市街地で開発するのか、丘陵部の地域で開発するのかでは状況はまったく異なります。
都市計画法で許可を取りなさい。という条文があるだけで具体的な基準はあまり明記されていません。すべての都道府県、市町村にそれぞれの技術基準が存在するのです。
大阪府でOKだから、兵庫県でもOKということは絶対にありません。

また、土木計画の困難な理由に、帰属という問題があります。最終的には公共物となるためしっかりとした物を作らなくてはなりません。
あくまで「開発許可」です。県や市、いわば行政がその名前において責任を持って許可するため中途半端な公共物を作ることは許されません。


 

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